多くのかたに弱視や斜視を理解していただくことを願っています。
日本弱視斜視学会は60年以上の歴史をもつ、弱視・斜視に関する学会です。小児の視機能障害である弱視や斜視、すべての年齢の人におきる斜視に関して、原因、発見、診断、治療について研究をおこなう眼科医と視能訓練士を中心とした学術団体です。
私たちの眼は生まれつき良く見えるのではなく、いろいろなものを見ながら成長することで発達していきます。とくに成長期にはっきりものを見ることができないでいると、眼鏡をかけてもよく見えない「弱視」という状態になります。「弱視」は早期に発見して早期に治療をすることで最良の視力を引き出すことが可能ですが、そのためには早い時期での発見が重要です。人口の1.5%にみられる弱視や弱視予備軍を早期に発見するための健診方法、より効果的な治療方法を研究し、成果を社会にむけて発信していきます。
斜視は、小児のころに発症すると正常に立体視を得ることができなくなります。大人になってから発症する斜視では、複視や眼精疲労の原因となります。そのような機能的な問題とは別に、視線を合わせて人と話をすることがしづらいために、精神的なストレスを感じたり、その人の能力が正当に評価されなかったりするという問題も持っています。斜視の治療には限界もありますが、少しでもその限界を超えるように日々新しい治療方法を研究しております。
学会のホームページを通じて、学会の情報を発信し、多くのかたに弱視や斜視を理解していただくことを願っています。